ベガ・ホール定期演奏会
宝塚市にあるベガ・ホール
ここでアンサンブル・ベガは産声を上げた・・・・・・。
今回で18回目の定期演奏会。
いつもここに来ると、帰ってきたという感覚よりも、
これから始まるという気持ちになるのは何故だろう・・・・・。
それは始めた時の理念やら信念を、持ち続けいるからに他ならない。
それは何なのか?と、問われても答えられないくらいに
強固に刻み込まれているものだと思う。
そしてその対軸にある、変化や進化していく姿勢の柔軟さがアンサンブル・ベガには
あるということだ。それを再認識するのが、ここベガ・ホール定期ということになるの
では・・・・・・。
シューベルトの八重奏曲のリハーサルを
していると、以前ここベガ・ホールで
この曲を演奏したときの記憶がメンバー
に蘇り、当時(何年前か分かりませんが)
の思い出話がチラホラ出てきて、
アーティストたちが過ごした時間を・・・・
歴史という時の移ろいを感じた。
そして今回のメインは、夏のツアーでも
その完成へ向かう過程をリアルタイムで
感じることができた、
ジャン・コクトー『堕天使の恋』完成版の
初演ということになった。
全部で40分近い大曲・・・・・。
ピーンと張られた糸が絶えず、双方向に
ある時はゆったり、あるときは急激に振られる感覚・・・・・・・・。
原作はバレエの為に書かれた楽曲ですが、音楽だけで聴くと、聴いた人それぞれの
脳裏に、場面やストーリーが自由に浮かんでくる、
空想、妄想なんでもありの作品になっています。
この台はクラリネット鈴木豊人さんが使う
持ち替え用クラリネットとリードなどの
小物を置く台です。いつもはホールにある
箱馬などを使っていますが、
今回オリジナルを作ってみました。
舞台は非日常的な場所です。
常に振動に晒され、それも低い音から
高い音まで鳴っている場所では、小さな空間(隙間)等があると、
共振などの物理的な振動が発生する場合があります。そのようなリスクを排除するために
木材の種類、厚さ、太さ、ジョイント方法など鑑みて作ります。
舞台は照明も当たるので、照明が反射しない塗装などもします。
プレイヤーが気に入って使ってくれれば、冥利につきます。
そんな少しの事で、音が変わるとしたら、何と楽しい仕事だろうか・・・・・・。
2012/9/16
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