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2012年8月

ミュージカル音楽稽古

昨日、夜遅く福岡から浜松に戻り、今日は早朝から9月23日に行われる

ミュージカルの音楽稽古に合流した。この暑い最中3日間で、歌、オーケストラ、合同練習

という過酷な日程で行われていて、私は3日目のオケ合わせに立ち会った。

Photo_5

会場は空調施設が全くない、

小学校の体育館だ・・・・・。

それぞれ扇風機を持ち込んでの

練習。それでも汗は流れる・・・・・・。

4回目となる浜松こどもミュージカル、

今回の布陣は、作詞=新井鴎子

作曲=長山善洋 指揮=西村友

という最強チームが組まれた。いつもは宮川彬良さんはじめ、

プロの方々と仕事をされている皆さんですが、今回はアマチュア

それも10代のこどもたちとの仕事ということで、ご苦労されていると思いますが、

音楽を創り上げていくスタンスは、揺るぎがなく、プロもアマチュアも関係ありません。

音楽も演技もダンスも表面的な表現は必要ありません。

ひとつひとつの音、ひとつひとつの言葉、ひとつひとつの動き、

全てにそれをやる理由がある・・・・・・・。

こどもたちがそれに気づくと、全てが激変していきます。

スポンジが水を吸い込むように、いろいろなことを吸収していくこどもたち・・・・・。

自分にはその時代があったのだろうか・・・・・・・・。

今考えてもあったとは思えない。

素晴らしい歌詞、素晴らしいメロディ、素晴らしいオーケストレーション、

素晴らしい指導・・・・・・。こんなに恵まれているこどもたちは、幸せだと思う。

タイトルは『歌声は風にのって』~合唱コンクール奮闘物語~

まさに、いまやっている稽古そのものがリアルでもある・・・・・・。

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とにかく熱い西村友さん、こどもたちも

どんどん引き込まれていき、聴いていた

大人達は、ついウルウルしてしまう場面が

何回もあった。

どうか皆さん9月23日アクトシティ浜松

大ホールに来たお客さん全員を

ウルウルさせちゃってください!

2012/8/22

アンサンブル・ベガ福岡公演

Photo

アンサンブル・ベガ2012夏ツアーの

締めくくりは福岡です。

一年ぶりのアクロス福岡に

やって参りました。

昨日福岡に着いたときは、激しい落雷と

集中豪雨でしたが、一夜明けると

ご覧のような青空です。

                                                           Photo_3

客席数1800席の福岡シンフォニーホール

シューボックスタイプのコンサートホール

としては、最大規模ではないでしょうか。

その広大なステージに9人編成の

アンサンブル・ベガ・・・・・。

こぢんまりと見えますが、

いざ音を出してみると、かなりの存在感を

持ったサウンドが鳴り響きます。

残響というのは空間が大きくなれば、それだけ反射音が遅くなり、長くなっていきます。

生の音楽というのは直接音と反射音のミックスを客席で聴いているわけで、

このバランスが大事です。よくホールの特性が残響~秒と

書いてあり、それがホールの数字としての特性ということになりますが、

実際には、そこで演奏される『物』で違ってきます。『物』というのは音楽のジャンルで

あったり、演奏者であったりと舞台で繰り広げられる全ての『物』ということになります。

百戦錬磨の音楽の戦士たちの、対応能力、適応能力には、いつも驚かされます。

Photo_4

今回はショートVer.ということで

アットいう間の70分でしたが、

濃厚な音を堪能頂けたのでは

ないでしょうか。

各地でお世話になった皆さん

ありがとうございました。

2012/8/21

アンサンブル・ベガ夏の陣

辻井さんのレコーディング終了後、リハーサルと本番4回というアンサンブル・ベガの

夏の陣へ突入!

まずは彩の国さいたま芸術劇場の音楽ホールです。

Photo_8 綺麗なホールに綺麗なサウンドが

響きます。今回のメインディッシュは

バレエ組曲 ジャン・コクトー『堕天使の恋』

です。

ワクワクドキドキの初音合わせです。

プロローグ~ラディゲの死

自暴自棄~鎮静

リセの雪、ダルジュロス、劇中劇、プロムナード、乱痴気パーティ、ジャンと阿片、

等々の意味深なタイトルが並ぶ・・・・・・・・・。

以前バレエ作品を観にいった人から伝え聞いた、『もの凄い作品』を

生で初めて聴くことが出来た。作曲家の創造力は、不思議な物語をいくつも描く。

人間ひとりひとりの心からはじまる、欲望、恐怖、傲慢さや劣等感、不寛容や攻撃性

などがさまざまな混乱をひきおこし、それが複雑に絡み合い、エスカレートしていく様を

描く・・・・・・・。魂を持って行かれそうになった・・・・・。

そんな反面、おなじみの『音符の国ツアー』でのストレートプレイぶりは、同じ人達が

やっているとはとても思えない振り幅・・・・・・。

ベガのメンバーは本当の意味での職人気質を持っている。

まず、良いものを創る姿勢がズバ抜けて素晴らしい。

いつも思ってはいたが、今回はリハーサルから本番最終日の東京文化会館まで、

徹頭徹尾、貫いていた「もの」を感じた。

Photo_9

どこまでも続く飽くなき探求の果てに・・・。

人は何を見るのだろうか・・・・・・。

Photo_10

東京文化会館の反響板の裏側から

天井を見上げると、宇宙ステーションから

見た宇宙のような景色があった。

2012/8/13

辻井淳の熱きレコーディング

先日の浜松リサイタルに続き、辻井淳さんのレコーディングで琵琶湖西岸の

高島市に来ています。いつもながら暑い時期なので、細心の注意を払っての

録音作業です。

Photo 初めて公開してしまいますが、

ヴァイオリンのニアーにSchoeps CMC54Ug

をペアで使用して、メインにDPA#4006を

あえて下向きに吊ります。大事なのは

#4006のL=Rの間隔とヴァイオリンとの

距離感です。一応アンビエンスも客席内に

もう1セット#4006をセットしてありますが、

ほとんどのホールトーンはメインの#4006で録っています。ヴァイオリンのニアーマイクは、

定位を決める為、パンの設定はかなりシビアです。ピアノは

Photo_2 Schoeps CMC52Ug のカプセルを

MK21g というブロード指向カプセルにして

低域を拾い易くして倍音を確保して

セットします。

いろいろと試行錯誤して、

ここまで来ましたが、

まだまだ奥がありそうな気がします。

Photo_3

オペレーションルームのモニタースピーカー

も YAMAHA 10M STUDIO をB-70で

鳴らしています。これ以上でもなく、

これ以下でもないというシビアな

モニターリングができます。

そんな楽しい音楽漬けの時間の合間には、

さらに楽しい時間が・・・・・・・・・。

高島に来たら必ず行くという

Photo_7

「ソラノネ食堂」・・・・・・・・。

何が素晴らしいって・・・!

まずロケーションがあり得ない!

高原の真っ直中にあります。

そして、かまどで炊いたご飯!

Photo_5 地産地消の食材

いつもありがとうございます。

Photo_6

毎年進化をし続けている、

辻井、藤井ペア。

私もとことん付いていきます!

2012/8/9

辻井淳ヴァイオリンリサイタル

先週末、辻井淳さんのリサイタルが浜松で行われた。

昨年から始まった、辻井さんの浜松リサイタル。

次週にレコーディングを控えての、ライブでのお披露目という感じですが、

レコーディングでもそうですが、ライブでも熱い演奏の連続です。

今回は一曲ごとに、辻井さんの解説MCが入り、辻井さんの人柄や音楽観が、

皆さんに伝わったのではないでしょうか。

P7270744

リハーサルは、いつものように

音への細心の気配りをしながら

進行します。

大きなコンサートホールと違い、

多目的なキャパ120くらいのホール

ですが、いい音が鳴る場所を丁寧に

模索すると、必ずそれは見つけられます。

それは、場所ということとプレーヤーの対応能力がマッチングして初めていい音に

なるわけです。これをいかに高い次元でやるかで音の質は違ってきます。

P7270749

真夏の暑い日に、お客さんが入ると

湿度も変化します。湿度が変化すると

弦と弓との間に湿気が入り込み

抵抗が変化するそうです。

そんな微妙な変化でさえ、音に反映する

辻井さんの音楽作り・・・・・。

いつもながら深淵の世界です。

終わってからの打ち上げでは、音楽、物理、科学、精神などの分野に話は及び、

ディープな世界観を時間も忘れ、語り合い浜松の夜は更けていきました。

レコーディング楽しみです。

2012/7/31

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