ふたたび
昨年の暮れから半年間、訳あってブログを自主休眠してまいりました。
自分しか解らない理由で勝手に休眠し、そして自分しか解らない理由で、
その縛めを解くこととなりました。その間、何一つ変わらずに仕事に邁進してきました。
問題は自分の気持ちだと思う。それは時間が解決することだと考え、半年という月日を
費やすこととした。この半年間は今まで以上に仕事をした半年間だった。
何故だろう・・・・。その答えは『人は誰も、自分の未来を知る事は出来ません。だから
今日を生きていけるのです』という月光院の言葉だった。
明日起こることを知っていたら、今を生きることはできない。
自分自身の呪縛を解いた最後の仕事をレポートします。
その1
3月に新作を立ち上げた『アキラ塾』の豊橋公演2day’sです。
岡崎さんの手の振り、足の振り、
そして頭に載ったカンカン帽!
これを見てビビビ・・・!と来た人は
年齢が解ります。
そうです!植木等さんのスーダラ節の
振り付けです。いつまでも敬愛申し上げる
植木等さん・・・・。最後にお見受けしたのは
宮川泰先生の葬儀の時だった。そのときのお顔は今でも覚えている。
一番前の席でじっと宮川先生の遺影を見つめている力強い表情だった。
ひとつの時代を築いたひとたちが旅立ち、つぎの世代がそれを超えていくことは
難しい世の中になってきているのも事実だ。
テーブルの上に置かれているのは、
コントのなかで私が使う小道具の
台本だ。お客さんからは見えないが
表紙に『アキラ塾だよシャボン玉ホリディ』
のタイトルを付けた。演出も音楽も構成も
当時のままの名前を入れさせて貰った。
こだわりの逸品です。
目に見えないものを感じて貰う『アキラ塾』・・・・・。これも一つのコンセプトです。
そんな『アキラ塾』豊橋公演にお越し頂いた皆さんありがとうございました。
塾生あっての『アキラ塾』だということを再認識させて頂きました。
力いただきました。
その2
『アキラ塾』の二日目の公演が終わり、浜松へ帰り、そのまま劇場へ・・・・・・・・。
昨年行われた『かぐや幻想』の改訂版初演の仕事だ。
今回、舞台監督と舞台美術をやることになり、そのデザインと施工をすることになり、
時間が全くない中で、とんでもない仕事量をすることになった。
深夜までかかり仕込をしたが、日付が変わっても到達地点が見えないので、
とりあえず寝てから早朝作業をすることに・・・・・・。当然心配で眠れるわけもなく、
睡眠不足、疲労困憊で、朝劇場に来た。なんとかゲネプロまでにかたをつけて、
ゲネプロ突入!終わったのは開場時間の10分前だった・・・・・・。
手直しを10分でやって開場~本番だった。その後演出のダメだしがあり、
手直しをして2回目の本番へ・・・・・・・。
スタッフも出演者も極限状態を通り越して未知の世界だったが、躰は疲れているが
逆に精神は研ぎ澄まされていて、凄い集中力で素晴らしい出来映えだった。
命とかぐやの逢瀬・・・・・。
そのクライマックスに、三日月型の長いすが中から光る仕掛けに・・・・・・。
それも客席から見えるように八百屋作りになっています。
皆さん楽しんで頂けましたでしょうか?
ラストシーンでは何処からともなく降ってきた銀の雪・・・・等々
幻想をお楽しみ頂けたと思います。
3日間に渡り、2現場4公演・・・・・。
確かに辛かったが、まだやれそうな気がした。
それは明日を考えて今を生きるのではなく、
ただただ今を生きることにしたからに他ならない。
みんなありがとう。
2012/7/1
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